本来給排気のバルブを外すためにはリテーナー(丸いドーナッツ状の輪っか)をバルブスプリングコンプレッサーという専用工具で押し込んで、コッパーという止め具を外してやるとバルブがフリーになってシリンダ側に抜けるという工程を踏むのですが、うちにはその専用工具がありません。
そこで14mmのディープソケットをリテーナーにあてて、ハンマーで「いちにーの‥サンっっ」と叩き込んでやって、リテーナーが沈んだ勢いとその反動でコッターがポロリと取れるという荒業で10個のバルブを取り外しました。
ピストンやバルブに堆積していたカーボンは、スクレイパーと台所用のステンレスたわしでこそぎ落としましたが、一番厄介なのはシリンダヘッドの裏側。バルブシート周辺の形状が複雑で細かいのです。うちにある一番強烈なクリーナーであるワコーズのエンジンコンディショナーでひたひたにしてやりましたが、おかげでアンモニア臭が立ち込めて頭がクラクラ。
で、注文していたパーツがぼちぼち揃い始めたので、組付けをはじめました。
バルブの組付けはリテーナーにコッターをはめたまま14mmディープソケットで押し込んで、運がよければはまる、運が悪かったらやり直し、を延々繰り返してなんとか10バルブ取付け終了。
[…] バルブスプリングコンプレッサーでスプリングを縮めてバルブコッターをはめようと思ってもうまくいかないこと30分。嫌になったので、昔TDM900のエンジンをつつくときに使った方法にしてみたら、あっという間でした。リテーナーとコッターをスプリングの上に置いて、ディープソケットで押し込むだけ。 […]