広島県教員採用試験

今年の広島県教員採用試験の1次試験は、昨年12月に改正になった教育基本法からの出題をはじめ、例年通り教育界でトレンドとなっている内容から主に出題されました。また、単純に「キャリア教育とは?」「特別支援教育とは?」という出題ではなく、更に一歩突っ込んだ「キャリア教育期待される人間関係形成能力とは?」といった出題がなされるのも例年通りでした。
小論文がなくなった関係で、出題の最後に400字程度で解答する問題が2問出題されていました。試験時間は100分間ですが、問題に対する解答を自分が持っていれば十分推敲しながら解答できる量の出題だったように思います。

【教職教養出題(順番や表現は適当です】
1.穴埋め
 教育基本法前文
 地方公務員法第33条(信用失墜行為の禁止)

2.学校教育は教育の目標を達成するため、教育基本法第6条の2でどのように行われなければならないとされているか、簡潔に述べなさい。

3.学習指導要領の前文で総合的な学習の時間はどのようなねらいが挙げられているか、3つ書きなさい。

4.食育の目的を3つ書きなさい。

5.キャリア教育で育まれることが期待される人間関係形成能力とはどのようなものか、説明しなさい。

6.特別支援教育において、どのような設備や支援の方法が必要とされるか、3つ書きなさい。

7.いじめに対する「早期発見・早期対応」「いじめを許さない学校・学級」について、それぞれ400字程度で書きなさい。

専門教科は中学校美術で受験しましたが、出題傾向が少し変わったように思います。これまでも具体的な指導方法などをひたすら文章で書かせる出題でしたが、例年以上に解答するための文章量が増えました。受験時間がこちらも100分と、少し長くなったことも関係していると思いますが、試験時間と出題量はバランスの良い内容でした。
実技的な出題は例年通り、指導に必要な資料の素案を描くもの(今年は「遠近感の表現を生徒に伝えるために必要な図と文章を2種類作成しなさい」)と、想定デッサン(透明ガラス瓶を持った手を、鉛筆で立体感・質感に注意しながら描きなさい)でした。例年周囲の実技作品は目を疑いたくなるようなものがほとんどでしたが、今年はそれなりに描ける人が多かったようにも思います(たまたまか?)。

最後に90分で作成する指導案作成。
美術は「わたしを見つめて(だったかな?)」といった、外見だけではなく内面をも表現する自画像制作についての指導案作成でした。授業対象の想定は「描くことは楽しいが、自分の思いを表現できていないと思えるという生徒が全体の過半数を超えている」という3年生。

今年の試験は、出題予想は見事に的中していたにもかかわらず、一部ほぼ完全に条文を記憶していないと解けない問題が出題されたため気持ちよく終わることができませんでした。昨冬に教育基本法が改正されたばかりだし、今年の試験は出題傾向がハッキリつかめていてチャンスだったのになぁ。

というわけで今年の1次試験は終わり。

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