LC4 × LC4!

僕のKTM690DUKEとあやのすけさんのHusqvarna701Enduro。

同じLC4エンジンを積んだ性格の違う2台で、初めてのツーリングです。僕たち、朝早いのは全然苦じゃないので、日の出に合わせて5時半に広島市内某所へ集合です。

実は前夜に「晴れたら新緑の山」とか「曇りなら沿岸でジオキャッシング」とか「日本海」とか「トランポで運ぶ?」とか「鳥取なう、しとく?」とかいろいろ案が浮かびましたが、翌朝の天気で決めましょうということにしていました。朝になってみると曇天気味だったので山へは行かず「笠岡のモン・サン・ミシェル」というところを目的地にスタート。

東へ進むと期待以上に晴れてきて、さらに交通量の少ない山の道を選んで走ったのであれだけ面倒臭いと思っていた広島から福山までの100km下道移動が楽しくて仕方ありませんでした。モン・サン・ミシェルといえばトンボロ現象でしょう、ということであらかじめ潮位表で調べておいた干潮の時間にあわせて現地へ移動しました。

モ‥モン・サン・ミシェル‥?

あれー‥ここはどうやら干潮の時にきてはいけない場所のようでした。ギリギリ砂州が見えるくらいになるのって手前の石の色づき具合からすると満潮時なんでしょうか‥とりあえず貝掘りの皆さんにはとても良い時間だったようです‥。

近隣のジオキャッシュをいくつか巡っておきます。

ヘルメットを脱がないので、すぐ近くにいるのにインカムで会話。コロナ時代の新しいコミュニケーション。

この笠間のモン・サン・ミシェルあたりは干拓で本州と繋がったけれど元々は島だったんじゃないかと思われる高台のある地域で、展望所と書かれた小高いところに立つテレビアンテナ目指して徘徊してみました。山頂付近からの風景は、うん、まぁ、それなり、といった感じ。福山界隈は僕には馴染みがなさすぎて、島の形や名前が全くわからないので海に並ぶ島影は新鮮に映ります。

昔は島の縁の海岸線だったんだろうな、っぽい複雑にカーブした山沿いの平坦な道に比べると、干拓してできた広大な平面を碁盤の目にしている道は一点消失で直線的な景観をつくっていて面白い。
701のためにダートセクションを走ってみました。後輪で地面を掘り返し土を掻き上げながら疾走していく701がカッコいい。豪勢な風景でもないけれど自然の菜の花がびっしりと咲き誇る春らしい良い道でした。

笠間ふれあい空港(農道空港)。

「‥農道を利用し場外での離着陸を行う場所として農産物を出荷するために整備されたものである。
当初は岡山空港との間で小型機による輸送も行われたが、他の農道空港と同様にコスト高であることや、スピードの点でも高速道路(山陽自動車道)によるトラック便の方が断然優れていることから、現在では当初の目的での使用は皆無である。(Wikipedia)」とのこと。滑走路の一部分を農道が横断していて、普段は滑走路への侵入を防ぐために柵がされているようです。滑走路として使用する場合は農道を封鎖する形。

脳内を流れてくるのは、これ。

8時だよ全員集合のあとのハードボイルドは、その笑いとのギャップが強烈だった。

いくつか立ち寄り。

いくつか立ち寄り。

いくつか立ち寄り。福山界隈では3日前にキャッシュが大量にパブリッシュされたのでキャッシュの連続FTF(最初の発見者)を狙ってみますか、ということで鞆の浦まで新作キャッシュをたどりながら向かうことにしました。

この写真は1ヶ月前に走った時の写真ですが、鞆の浦の裏山のスカイラインからの風景。海を見下ろすと、漁村の先にある島へピカチューの尻尾みたいな防波堤が繋るという印象的な光景が見えます。
スカイラインには駐車スペースごとに新作キャッシュが置かれていましたが‥なんとその日の数時間前に紋次郎さんがサインをしているではないですか!ログは上がっていなかったのでおそらく本当にこの日の数時間差。奥歯を噛み締め、紋次郎さんの後塵を拝する旅が続きます‥。

今回、このピカチューの尻尾の先の無人島にもキャッシュが設置されました。これはこの日一番、とても楽しみにしていました。足取りも軽く訪島。

無人島部分、なかなかハードな道程‥。(※島は関係者以外立ち入り禁止となっています。潮位が低い状態であれば海岸線を迂回して反対側へ抜けられるようになっています)

不思議に思ったのは、キャッシュの座標が島じゃない海上なのです。ハテナ?という思いは島の反対側に抜けると解決しました。なるほど、防波堤と灯台!

面白い。とても面白い。

そして、これまた面白い‥。

紋次郎さんと何時間差があるのか、またどういうルートで巡られているのかがわからず、彼が先に鞆の浦方面へ行ってくれていればここはまだ誰も未発見なはず‥と開封したコンテナのログシートをめくった瞬間‥「ヤラレター!!」と二人で声を揃えて絶叫してしまいましたよ。いやいや、思い出に残るキャッシュになりました。

失意のFTFの貴公子。

隕石、だそうです。鞆の浦へ向かう途中の神社の入り口。

結構な大きさの石が3つ、無茶苦茶無造作に置いてあります。このサイズの隕石が落ちてきたら、タダゴトでは済まないのではないでしょうか。というか落ちてきたお星様の正体を知って、当時のみなさんはガックリされたのではないでしょうか。

いろんなキャッシュのおかげで、普段絶対に足を踏み入れないところへジャンジャン足を運ぶ機会に恵まれます。

特に神社系キャッシュにあやのすけさんといくと、本業の方の目線で語る話がとても面白いです。ここ、屋根に鳥が居るのね。

さて、やっと鞆の浦。ここまでくる間に16ヶ所もキャッシュを片付けてきたので、それだけバイクの乗り降りを繰り返して歩き回りました。早朝5時から走っているので時間的にはまだまだ余裕があるのですが、人間の方がクタクタで余裕がなくなってきたのでモンエナ注入してさらに塩アイスでも。

あぁ鞆の浦の流れる店内、塩アイスにたい焼きを突っ込んだこれが、甘みと塩味がお互いの良さをを引き出し合っていて、妙に旨い。いや、疲れていたから塩分と糖分両方が沁みたのかもしれないけれど。

鞆の浦といえば雁木。江戸時代の護岸工事で潮汐の水位に関係なく荷上げができるための工夫で、雁が斜めになって飛ぶ様に似ているから雁木というようになったそうです。広島では見慣れた風景なのでふーん、って思っていましたが、今はコンクリートの護岸が主流なので、こういうものは保護しないとどんどん利便性の波に飲まれて味気ないコンクリート護岸になってしまいますものね。

鞆の浦は商売をやっている店舗も道幅を含めた街の景観も、昔らしさと今の狭間でご苦労されいてる様子がそこはかとなく伝わってくる地域でした。

自動車がそれほど走っていない時代の、昔の人の生活道路が今でもそのままの幅で残っている感じ。

鞆の浦の集落にも6つ、新作キャッシュがこの1ヶ月の間にパブリッシュされました。1ヶ月前に訪れた時はバイクを離れて歩いたのはほんの僅かでしたが、こうして路地にキャッシュを設置してもらったおかげで足を使うしかなく歩くわけで。面倒かと思ったらモンエナが効いてきたのか結構苦もなく歩けるじゃないですか。ここでも紋次郎さんに先を越されていたわけですけれど。

以前から鞆の浦に来たら是非見たいと思っていた「朝鮮通信使が惚れた仙酔島を望む風景」が見られるのは、このキャッシュが設置されていた福禅寺対潮楼でした。

これこれ。窓枠で切り取られた絵に描いたような風景。

ついついこの景観から山上に楼のある島が後ろの山と地続きで仙酔島なのかと思ってしまうのですが、手前は独立した小さな島で弁天島といいます。

対潮楼の柱に陸軍が使っていたというモノキュラーが設置されていました。

鞆の浦常夜燈。ひと月前、観光客がいーっぱいいて対岸から眺めて終わったところ。今回はキャッシュを拾いに、行くしかありません。

潮位が常夜燈の周囲を一周回れるギリギリの高さでラッキー!と思ってキャッシュを探すわけですが、速攻で地元ご老人の集団監視レーダーに引っ掛かってしまいました。

そこですかさず「石垣の調査をしておりまして‥」と平静を装うあやのすけさん。うん、嘘や間違いではないし。
このあたり、目配せもなくあやのすけさんがデコイになって僕がキャッシュを探すという役割分担が瞬時にできるあたり、とても良いパートナーだなぁ、と思います。常夜燈に電気の火を灯すために電線を引き込むのに基礎を一部損壊したとか、おじいさんの愚痴やら地元の生情報もいただけたりして、とてもありがたいです。

ゲット。これも思い出深いキャッシュになりました。

徒歩で巡る鞆の浦。

バイクで訪れると、バイクから離れて歩こうという気になかなかなれないので今回はとても面白かったです。初めて鞆の浦に訪れた時は県道を通っただけで、ここの何が面白いのかと思いましたが、それと比べると今は格段の面白さ。以前も書きましたが、鞆の浦だけでなく江戸時代の瀬戸内海の海上交通について周辺の島やら港町やらを訪れてその関係を学んだ上で訪れる鞆の浦は、これまた格段に立場が際立っていて面白いです。

ポニョの舞台でしたね。すっかり忘れてました。

海沿いを外れて山にかかる大きな神社へ。山門が口を開けていますが開口部がその向こうに続く階段に埋め尽くされている。素晴らしい!

今ね、僕エルデンリングってゲームやってるんですが、この階段スケール感がゲームの中の世界のようですよ。

ゲット。ついにFTF!

モンエナパワーで医王寺の先に続く600段くらいある階段を登った展望地へ。

気温が高いわけじゃないのですが、さすがに汗だく。

太子殿というお堂がありました。

その正面には、鞆の浦の街が間近に俯瞰できる風景が広がっていました!晴れていれば四国まで見えるのに!

キャッシュハントの結果は24/24のDNFなしという快挙。大半がFTFになるはずだったのに、FTFは1個‥。

恐ろしいくらいの嗅覚で、鞆の浦から山越え&裏道で松永のMOTOWORKSさんの横へスコっと抜ける道を見つけて、鞆の浦からストレスなく到着。あやのすけさんの701、クラッチが滑り出したのでその修理の依頼をするために立ち寄りました。

結構くたびれたので、残りは高速で‥と思ったのに、カフェイン中毒の二人は三原でコーヒーを一杯飲んだら、疲れがどこかへ吹っ飛んでしまって‥そのまま下道で帰ってもいいじゃないかと思うくらい元気がでました。コーヒーの力、恐ろしいな。

性格は違う味付けになってはいますがパワー感が近いバイク、そして速度感の近い二人で走るのは遠慮なくいつも通りマイペースで走れてとても楽しいです。妙ちきりんにアドレナる感じがたまらないので、また是非LC4×LC4で出かけたいと思います。

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