現代アートの100年展

広島県立美術館で開催されている「国立国際美術館コレクション 現代アートの100年」展に足を運んでみました。キャッチコピーは「セザンヌからウォーフォール、草間彌生、奈良美智まで」。天気の良い春の日だったのでカメラを持って、平和公園や市街の写真を撮りながら美術館へ向かいます。

改装中だった被曝建物、平和記念公園レストハウスがオープンしていたので立ち寄ってみました。改装前にも何度か足を運んだことはありますが、内外が新しくなって被曝建物という実感はあまり得られません。一部当時の梁やら壁やら残して展示してあります。

3Fの展示場では当時の街並みの再現もされていました。2Fには無料の休憩スペースもあるので、ここ、真夏や真冬の屋外の環境が厳しい時はなかなかの穴場かもしれません。

このレストハウスはほとんどグラウンドゼロという位置にあります。地下室もあって、この地下室で一命を取り留めた方も居るそうです。現在地下も展示スペースになっていますが、上の階の展示に満足して地下のことをすっかり忘れていました‥再訪したいと思います。

30年も前に広島市街で働いていた頃に新しくできたカレー屋さんで食事をしようと思ったらまだ健在、そして満席で、その向かいに別のカレー屋さんができていたのでそちらに入ってみました。おばちゃんツーオペで回していましたが、トッピングの種類を変えるだけのカレー屋さんならツーオペ可能ですね。

県立美術館の向かいのアーバンビューグランドタワー。広島のタワマン黎明期に建ったんじゃないかな。2004年竣工だそうで、出来てからもう20年近く経つんですね‥まだまだ新しいと思っていたのに‥。

広島県立美術館は1968年に中国地方初の公立美術館として開館して、1996年に現在の建物に建て直しました。現在の建物になったことはよく覚えています。もう26年経つのか‥新しさは感じませんが、古さも感じない作りの内外です。

展覧会のキービジュアルは奈良さん。では凸。

宿景園に面しているので、休憩スペースがそちら向きに作ってある箇所があります。僕の記憶ではもっとお庭が見えたという印象ですがそれから十数年、木々も成長したんでしょうね。

セザンヌにはじまる現代美術へのステップは、写真が発明されたことによる視覚再現の縛りからの解放にあると思っています。「セザンヌから奈良美智まで」と謳っているにもかかわらず、奈良美智を通り越して僕の2つ上の大学の先輩の作品や僕よりも随分若い作家さんのものまで展示されていました。よくよく考えたら僕が美術手帳を読んでいた時代から20年も経つわけで、次世代の作家さんが美術館に作品を収蔵されるようになっていても不思議ではないです。

写真撮って良いスペースだけ写真撮ってます。

これ、実物が見てみたいと思っていた須田悦弘さんの木彫作品。手も届かないような頭上の高いところに展示されていて近くで見ることはできませんでした。

今振り返ってみると、見てみたい見てみたいと思っていた割には瀬戸内国際芸術祭の作品に畳の上に椿の花が投げ散らかしていある展示があったのを思い出しました。あれ、気がつかなかったけれど須田悦弘さんの作品でした。

現代美術って作品の概念が分かれば、はい次。って感じに次々見られるものだと思っていましたが、どうしても視覚から情報を得る物が多いのでコンセプトだけでなくビジュアルの良し悪しも大切だな‥と思うところがなんか負けな気がする。キャプションもそれなりに丁寧に読んだおかげで、展覧会終わる頃にはものすごくクタクタになっていました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です