CB250R 蒜山ツーリング

広島から出雲や大山・蒜山って20代の頃はちょっと日帰りツーリングで‥というのにちょうど良い距離だったのに、いつの間にか遠いな‥と思うようになって幾年月。2021年7月に隈研吾の作品が蒜山に設置されたのを機に、大阪のMAVさんと「じゃ、蒜山で」と約束をしたのをきっかけに、久しぶりに訪れることになりました。

前日の洞窟探検ツーリングが充実しただけでなく結構コテコテだったので、翌日蒜山までツーリングとか大丈夫か?と思いましたが‥前夜は早々にバタンキュー、朝4時に起きても8時間睡眠とかで気力十分。5時半ごろ庄原を出発しました。

ここ10年くらい日の出の時間は「毎日」意識して生活しています。ツーリングなどの道程では、どのあたりで朝焼けが見られるかというのは距離と地形と時間を意識しながら走っています。この日、トンネルを抜けたら大山が遠望できるところでちょうど日の出。朝焼けはイマイチでしたが、朝日を浴びて刻々と世界が見渡せるようになっていく時間に、雲海とそのむこうに大山の勇姿を拝むことになりました。素晴らしい朝です。

変な橋。沈下橋か?歩行者も通行止め。

新しくなっていこうということを半ば諦めたような昭和の街並み。今時のバイク1台置くだけでお互いが引き立て役になって締まりますね。

さて、MAVさんとは具体的な集合場所も時間もすり合わせせずにそれぞれが蒜山へ向かいましたが、蒜山インター出口に到着するとMAVさんはインター手前のSAに居ました。何なら1時間くらい僕の方が早く到着して近所徘徊でも‥と目論んでいたのに、待ち時間というほどの待ちもなく合流できました。

蒜山には何度か来ていますが、僕が知っている範囲が全てなのかもっと隠し球があるのか、何が見どころなのかいまひとつ分かっていません。最近の僕のバイク遊びみたいに重箱の隅を突きまくるような開拓をしたことがない場所なので、とりあえず王道っぽいところへ。

それにしても、この雲ひとつない初秋の高原で、まだ人もほとんど集まっていない朝‥最高にハイってヤツです。

世にも珍しい黄色いCB250Rが2台‥本当はもう1台、大阪のぽんこつさんのCBが集まれば黄色い三連星勢揃いだったのですが、残念、お仕事だそうです。遠くに大山が頭を覗かせています。

なぜかMAVさんとはペアで恋人の聖地を訪れることが多い‥。

カーン‥結構大きな音です。

鬼女台展望休憩所。ここは大学生のころ初めて来たのがちょうど30年前の9月。30年前は彼女と来ましたが、30年経って一緒に恋人の聖地の鐘を鳴らしたおじさんと来ることになるとは夢にも思いませんでした‥。

鍵掛峠駐車場。モノホンのMAVポーズだ!
大山環状道路はここから先、大山方面が通行止めになっていました。

今回ね、黄色いCBを並べるのが目的のひとつだったので、どこでも並べるよ。

一応行ける範囲の突端まで。画面の対角右下半分のネガティブな世界と左上半分のそんなことどうでも良い世界の対比がすごい。

このあたりだけ、ちょっとだけ信州な感じ。信州だとこんな風景が延々と続くけれど、中国地方のスケールではこれが精一杯な感じがする。

MAVさんのCBに乗らせてもらいました。とても乗りやすい。こういうマイルドな特性がいいな。僕のはピーキーだ。

鏡ヶ成。高原リゾート感を木陰から楽しみました。

この界隈、焼きそばが名物だということもつい最近知りました。

「蒜山焼きそば」は親鳥の肉が入っているのが条件。この店ではこれに目玉焼きが載るとあさぜん、紅生姜が載るとゆうぜんだそうで、洒落が効いてる。

あさぜん焼きそば。味噌味のソースをかけて食べます。家で再現できないかな、と考えながらいただきました。

蒜山のメインストリートへ戻ってきました。戻ってくるまでの蒜山の東西の移動に蒜山高原線という適度にアップダウンのある道路を使いましたが、山と高原の境目をサイクリングロードと並走しながら走るこの道が蒜山のハイライトと言っても良いんじゃないかというくらい爽やかで気持ちの良い道でした。おすすめ。

今回、2021年7月にオープンした真庭市蒜山ミュージアムの第1回企画展、隈研吾展を見るのがこの日一番の目的。

美術館の前には観光文化の新しい発信拠点になるグリーナブルヒルゼンを象徴する巨大なオブジェ「風の葉」が設置され、刻々と変化する光と影の表情を楽しむことができます。壁で囲まれた閉塞感のある建築空間を作るのではなく、バイクのトラスフレームのように隙間や空間を見せながらたっぷりした容積を内包する隈研吾の空間に対するコンセプトを体感できる作品です。

これだけ目立てば、数年もすれば間違いなく「蒜山の顔」になるでしょう。

美術館の記念すべき第1回企画展は隈研吾の建築を模型で振り返るものでした。美術館そのものが隈研吾の手によるものなので、本人の作品の中で本人の作品を楽しむ、というちょっと不思議な体験ができました。

あれだけ天気が良かったのに、美術館を出る頃には雲が広がってきました。今回、空を見ながら界隈を巡る順番を決めたので、この日の美味しい空と時間は間違いなくしっかりと堪能できたかな。

鬼女台へ移動するのに、お昼の美術館界隈は人も車も多過ぎるので幹線道路じゃない生活道路を抜けました。酪農主体の気取らない集落の中を走っていると、蒜山と言われたら思い浮かぶあの爽やかな高原ムードって、人が高原らしさを演出してつくった高原感なんだよなぁ‥とつくづく感じさせられました。みんな騙されてる。
鬼女台でソフトクリームを舐めながら、屋外のテーブル席で歓談。楽しい時間です。

駐車場から歩いて3分ほどのところに全方位見渡せる展望所があるんですね。これは全く知りませんでした‥。

まだ太陽は高いけれど、お互い帰りの道程が長いので鬼女台でお別れ。MAVさん、楽しい時間をありがとう!

僕も大山にサヨナラ。ほぼ最短コースで庄原へ帰りましたが‥なんと1時間半で到着です。こりゃ、庄原をベースにスタートが許されるのなら、大山なんて近いもんだ。

バイクをハイエースに積み込みして荷物を整理してたら‥MAVさんに用意したかさばらないお土産が鞄から出てきました‥残念、これ美味しいのに。

最高に良い天気に恵まれた初秋の2日間、フルに使い切った遊びで楽しめた庄原・蒜山ツーリングでした。

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