春の宮島

天気の良い週末、午後から宮島へ行こう!と電車に乗ること10分少々。新しくなったフェリーターミナルに近いところまで広島電鉄の線路を引き込む工事が真っ盛りの宮島口に到着して、フェリーへ駆け込みます。久々に松大汽船。

日中15分間隔の出港で、お隣のJRフェリーも似たような間隔ですから、間に合わなくても次便まで全然待つとかいう感じでもありません。

身近にこんな船旅まで含めて「家族と観光してます!」って気分味わえる場所があることに、今日はしみじみと感じ入るものがありました。なんといっても世界から人の集まる観光地。鳥居は相変わらずいつ外れるかわからない囲いで覆われています。

フェリーで気がつくべきだったのですけれど、港に降りてから気がつきました。ガラガラ‥日曜日の日中の宮島ですよ。

港から大鳥居方面へ向かうところに置いてあるオブジェ。

覗き込むと正面に大鳥居が見える、って紹介してたのブラタモリだったっけ?

日曜日の14時ごろ。広島の竹下通り、または広島のアメ横みたいだった週末の宮島商店街はどこへ‥。

TOTOのおもてなしトイレ施設が商店街の中程にあるので家族で立ち寄ってみました。2Fが休憩所。丸テーブルの真ん中にアクリル版が立っていましたが、ブックエンド4枚で挟んでいるだけ、という簡単確実格安な方法で感心しました。こここに置かれている調度品、廿日市の地元企業のマルニ木工さんの家具なので座り心地など確かめるのにおすすめです。

宮島に置いてある僕のキャッシュを見にいきました。いやいや、すごいエイジング。

でも、さすがアンモ缶。これだけ錆びていても中身は問題ないんですねぇ。

すごい引き潮で、貝掘りとか磯遊びとかしている人が居る長閑な風景。

囲いに覆われた鳥居を見るのも随分な回数になるんだけれど、馴染めません。

広島のアビーロード。

あ、アビーロードはこっち向きが正しいのか。

磯遊び。

カニ。

こういうのはおでかけならではの思い出ですね。

トイレへ寄るのに普段足を向けない方へ。奥の建物、護摩堂には日本最大の白檀でつくられた不動明王像が祀られています。

今日の僕の目的地はここ、ちょっと奥まったところにある大聖院。宮島最古の寺院で806年に創建だそうです。

真ん中の手すりには大量のローラーが仕込まれています。

当然子供たちは「何これ?」となります。マニ車という、回転させることでお経を読んだことにするチベット仏教の仏具だと説明を受けています。

なるほど!それーっ!!

マニ車の階段の脇には五百羅漢の並ぶ階段があります。緑と赤い帽子のコントラストや、風景の古さと新鮮な赤い色の帽子のコントラストがとても気持ちの良い階段です。

本堂。今日はここが僕の目的地。先日人に勧めておいて僕自身がまだ訪れていなかったゾーンがあるのです。

正面向かって左側に「中国観音霊場お砂踏み道場(戒壇めぐり)」の案内。地下へ向かう階段があります。

早速GO。最初の遮光用の布をくぐった時点で、ムスメがビビるくらいの漆黒の世界が深さを見定めることのできない奥まで続いています。内部は何度か曲がり角があって本当に全然見えないので、左手の壁に手を当てながら手探りで本堂の基底部をゆっくりと進むことになります。

外の世界が眩しい。

本堂にぶら下がっていた鈴、どこかで見た‥と思ったら、僕のキーホルダーに付けているものと一緒。これ、僕が父親からもらったものです。出どころはコレか。

この本堂は中に砂で描かれた巨大な曼荼羅なども展示してあって、他にも世界各地の観音像や明治天皇の絵(真影?)やら天井画やらダライ・ラマやら‥非常に見応えがあるところです。

摺粉木(すりこぎ)が吊ってあります。3周回して自分の煩悩を擦り潰すんだそうです。僕は3周じゃ足りないかも。

素晴らしい春らしい日に訪れてよかった。でも、大聖院はいつ来ても植物が綺麗。

とにかく、家を出てよかった

五百羅漢の並ぶ階段を降りてみました。大聖院はいたるところにこのサイズの像が置かれていますが、中にウルトラマンタロウやウルトラ怪獣が混ざっているのもお茶目です。

春の鹿は毛の生え変わりの時期で、みんなボロボロでした。

春のトカゲ。結構ぷっくらしているトカゲ。

廿日市市が2021年4月5日にオープンしたまちづくり交流センター「etto宮島交流館」の前をたまたま通ったので立ち寄ってみました。ettoというのは宮島口側の広島電鉄のフェリーターミナル(にくっついた商業施設)の名称なのですが、ここはいわゆるネーミングライツで命名権を売ってるんですね。5年間はこのままのようです。そのうち「zoomzoom宮島交流館」になったりするんでしょうか。

入り口にデカいしゃもじ。

どれだけデカいかというと、縦2.5mはありそう。接木じゃないんだとしたらどれだけデカい木だったんでしょう。

3Fのテラス、余計な風景をバッサリカットして、宮島の街並みに気持ちをフォーカスできるパノラマ開口になっています。ちょっと一休みするのにも丁度良いし、これは新しい立ち寄り場になりますね。

あんまりメインの商店街を歩かないので(早朝、まだ店の開いていない時間にバイクで走ったりはします)、いかにも古臭いお土産物屋が並んでいるのが宮島という印象だったのに、ずいぶんというか想像以上に若振りな色使いのお店も増えていてびっくりしました。そして、新しい挑戦も。

ためしに。アンコの入っていないレモン風味のカステラのもみじ饅頭にオイル漬けの牡蠣が載っています。食後感は‥ご飯と一緒におかずを食べたときの感じ?食感の違う炭水化物とタンパク質を口に放り込んでもぐもぐやったあとのあの感じ。それぞれ美味しいんで、あえて混ぜて食べる必要はないけれど、まぁ普段の食事もいろいろ混ぜて食べてるよな、というのを思い出させる食感。

廿日市市が1000円のチケットを買うとその店で1300円分の買い物ができる地域振興券を発行しているので、もみじ饅頭の大量購入に使わせていただきました。

宮島に来たら、いろんなもみじ饅頭屋さんでそれぞれの味を決め打ちで買って帰るので、土産に悩まなくて済みます。

ざっと歩いただけですが、とても整備されているし、メジャーな観光資源に立ち寄らなくても十分にみどころがあるし‥というかいまだに新しい面白さが見つかるし。日本三景という表向きの顔じゃないところに奥深く潜り込んでいくのがまたとても面白い島です。

さようなら、都会に近いオアシス。

さて、本州側のettoを探検するのも今回の目的だったのですが、この日は店舗が収まっている入り口ごと閉ざして臨時休業。日曜日に休業とか、ヤルなぁ。

うちに帰ってからも楽しい、宮島散歩でした。

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