GROM 破損したケース分解

破損したエンジンを分解して、使えるパーツのサルベージ。4Vヘッドとシリンダーを重ねて置いてあったのですが、下から覗いてみると、ピストンヘッドからの視点で見える景色が見えました。

内側に金属がぶつかった痕はありますが、ヘッドそのものは生きているんじゃないかと思います。このパーツも嫁ぎ先決まっております。

いつもどおり作業台にクランクシャフトとメインシャフトをはさんで作業開始。

臓器摘出の感があります‥。

大暴れしてクランクケースの壁をブチ抜いてしまった強化コンロッド。

外側だけかと思ったら、エンジン内部の壁も結構破損しています。

何度も何度もコンロッドを叩きつけて、エンジン内部を掘っていったようです。

コンロッドの稼動域の許す限りの破壊の痕。ちょっとした潔さを感じてこれはこれで面白い!と思ってしまいました。

強化クランク&コンロッドを入れたときに、もうこのエンジンを開けることはないだろうとエンジン内壁にサインをしておいたのですが、まさか目にすることになるとは思いもよりませんでした‥。

5速クロスミッション摘出。これは次にくるエンジンに組み込んで通勤マシン用のミッションとして使います。

コンロッド、上から見ると変形しているのが目に見えて分かります。これだけエンジンの内壁に叩きつけられたのですから無事じゃ済まないとは思っていましたが、想像以上に強いですね。ノーマルの人の指ほどの太さのコンロッドではクナクナに曲がっていたことでしょう。

2 Comments

HG

初めまして。どノーマルグロム乗ってる40代ライダーです。
以前、tugataku屋様のブログを読んで武川の4バルブキット導入を検討していた者です。
その時スペック上一番気になったのが空冷にも関わらず圧縮比が12.5もあること。
ヒート対策で強化オイルポンプとオイルクーラーは、油冷効果で必須ですが、それだけでは、ヒート対策が厳しそうかと感じました。
回転数もノーマルの1.5倍以上回るようですし。
グロムは、ノーマルオイル容量も1Lちょっとと少な目ですし。
高圧縮比空冷エンジンで冷却が追い付かないとヒートによるノッキングでのエンジンブローが・・・
圧縮比12.5もあると水冷並みの冷却能力が無い限り常にノックとの闘いになるかと思います。
特にヒートし易い夏場での低ギヤを使った加減速の連続。
空冷なら普通のハイオクガソリンでなく航空用アブガスが必要なレベルかと。

そこで個人的に対策を考えてシリンダーのベースガスケットを0.5mm
程度厚手のガスケット素材での作り替え。
0.5mm厚くすると圧縮比的に丁度1割程度下がる計算になります。
0.5mm厚いベースガスケットにすると圧縮比11.3程度になります。
0.5mm程度バルブタイミングもズレ(進み)ますが誤差範囲かと・・・

4バルブキットを導入しサーキット走行3周でブローなどの噂もチラホラ拝見します。
高圧縮比による瞬間的なトルクやパフォーマンスとの相反関係で限界走行時の空冷エンジンのヒート耐性・耐久性・信頼性が犠牲になっているのかと。
4バルブキット用にベースガスケット厚のラインナップを武川の方へ直に要望しようかと思ってましたが・・・
導入熱が冷めて計画中断していましたがブローの要因は、その辺りにあるのかと。
要は、圧縮比を下げればノック耐性・ブロー(ノック)耐性が上がると思います。

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ブサ乗り

壊れましたか・・・残念。
空冷エンジンのままで馬力を2倍にすると冷却が追い付かないですな
壊れたピストンの写真を見ると、ピストンピンの取付部に亀裂が入り、
ピストンが割れたのかな?
写真で見る限りではシリンダー壁面にはほとんど傷がないので
壊れた原因は恐らく、ピストンとシリンダーのクリアランスが足らないので
ピストンが熱膨張によりシリンダーに押さえつけられたのかも。
タケガワのオイルポンプは35%増しなので、ピストンの冷却が追い付いていない。
圧縮比12.5は水冷エンジンレベルなので高すぎる。
空冷のままならHGさんが言うようにシリンダーベースにガスケットを挟み
圧縮下げたほうが良い。
コンプレッションゲージがあれば14kg位になる様にガスケットの厚みで圧縮圧を調整。
排気温度も850℃を上限目安にしないとピストンが溶けます。
(なぜなら燃焼室の温度は排気温度より高いから)
排気温度は燃料の濃さで調整します。薄いと温度が上がり、濃くすれば下がる。
パワーを出す場合、A/Fを12~12.5と濃いめにするのは排気温度を下げるためだよ。
それから、グロムのストロークはノーマルで57.9mmだから平均ピストンスピードの
上限25m/sから計算すると、13000rpm弱が上限。
それ以上回すとピストンが壊れるよ。
チューニングは奥が深いので面白いですな。

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