ヘネシーハンモック

人に「テントじゃなくてハンモックで寝ています」と言うと、大抵「虫に刺されませんか?」と返されるので、ヘネシーハンモックについて僕の知っている限りで魅力や気づきなどを書いてみようと思います。

最大の特徴は‥と言われると特徴がありすぎて何から話して良いのかわからないほど。

  • 収納した際のパッケージが小さくて軽い
  • 設営も撤収もあっという間
  • クッション性があるので、夏場はマットもシュラフも不要
  • 想像以上に快眠できる
  • 宙に浮いているので地面が不整地でも濡れていても関係ない
  • 人が寝られる最小サイズなので目立たず、周囲への圧迫感がない

といったあたりを人に説明する際はまず口にしています。
僕はツーリングでの宿泊をテントからヘネシーハンモックに変えてからしばらく経ちますが、上記の特徴から僕のキャンプ&野宿スタイルもハンモックおかげで随分変わってきました。キャンプ場で寝ることが減り、好きなところにサッと吊って早朝ササッと片付けて立ち去る、という使い方が圧倒的に増えました。

ヘネシーハンモック本家Webサイト→https://hennessyhammock.com/

ヘネシーハンモックはカナダのメーカーです。一般的にハンモックというと木の間に吊るして休息するための一枚物の布やメッシュというイメージがあるのではないかと思いますが、ヘネシーハンモックはサイドが蚊帳になっいて、フライシートも掛かった宿泊用のハンモックです。テントをラインで宙に浮かせている、という感じ。

サイズや仕様が様々あって、
Expeditionが標準サイズで、耐荷重113kg 本体1247g
Ultralite Backpacker が薄型軽量タイプで、耐荷重90kg 本体879g
Safariが2人でも寝られる大型サイズで、耐荷重159kg 本体1760g

A-symはアンシンメトリーの略で、形状が左右非対称のラインに対して斜めに寝るタイプ。

Classicが底面が割れて中に入る従来のスタイルで、
Zipが横のメッシュ部分がジッパーになっていて、横から中に入るタイプ

という感じで、これらの組み合わせが商品の名前になっています。
他にも底面生地がダブルになった「Jungle」、超軽量「Hyperlite」などのラインナップがあります。

今回はExpeditionのA-symのClassicを使った説明です。

うちのパッケージの中身。右から本体、ツリーハガー、ペグ。シンプルな構成ながらいろいろい追加していますが、それらについては後述します。

設置の手順について。

3.6m以上離れた木があればハンモックは設置できます。木じゃなくても道路標識のポールや、季節外れの海の家のフレーム、公園の遊具など、とにかく4mほど離れてツリーハガーのベルトを設置できる箇所あればOK。

ツリーハガーを取り付ける高さの目安は最低でも目の高さです。あまり低いと寝ているうち人の重さで下がってきたハンモックが底付きしてしまい、夜中に底付きしてしまうと間違いなく不快感で目が覚めます。底付きが発生しない目安が、目の高さなわけです。

ツリーハガーは標準の付属品です。写真のカラビナとリングは僕の追加したモノ。YouTubeで「Hennesy Hammock」で検索すると、この手のハックが結構みつかります。

カラビナとリングを使うと、一人で設置する際の手際が格段に良くなります。写真のようなラインのくくり方にすると自在の代わりになって一人でも自由にライン長さやテンションを調整できるのでとても便利。

両側をツリーハガーに繋いだら、この時点で思い切りテンションをかけます。人がハンモックに入った時にラインが緩むのを防ぐためです。

リングには数回ラインを巻きつければ複雑に結ばなくても大丈夫です。ロープの結び目が解けないのは摩擦のおかげ、ということを念頭において、なるべく抵抗になるような巻き方をすればOK。

スネークスキンという防水の本体保護カバーを両サイドへ引き寄せて本体を露出させます。このスネークスキンもメーカー純正オプションですが、これは絶対に本体とセットで購入するべき。設営・撤収の手間が格段に下がります。

スネークスキン、ってナイスネーミング。

フライシートとのラインとハンモック本体のゴムのショックコードをペグで地面に固定します。地面に打たなくても、バイクが近くに置ける時はバイクに固定したり、高い木に固定してタープ代わりに使ったり、このあたりは自由です。

できあがり。テントと違ってポールがないので、条件が良ければ3分くらいで宿泊体制ができあがります。

片側のフライシートのラインを固定せずに反対側へベロンと垂らして、ハンモック本体に寝転がっていわゆる一般的なハンモックのような使い方もできます。僕が設営が終わってビールを転がって飲むスタイルです。

雨の日はフライをタープのように吊って、ハンモックに横座りして調理などをすることもできます。

フライシートと本体の関係はこんな感じ。本体は一応フライシートの下に完全に収まっているので、少々の雨なら問題なくしのげます。

フライシートの角度を広げれば、本体に風が通りやすくなるので夏場向け、角度を狭めれば本体の機密性が高まるので寒い季節向けになります。

Classicタイプは底面の半分がマジックテープで割れるようになっていて、ここから出入りします。入り口を割ってお尻から入って座り、足を上げて中に入り込むと体重で自動的にマジックテープが閉じる仕組み。Zipタイプはサイドがファスナーになっていて、側面から中に入ります。使い勝手はZipタイプの方が荷物もポイポイ放り込めて良いかもしれませんが、蚊などがハンモック内に入りにくいのはクラッシックタイプ。

ハンモック側面はほぼ全面がメッシュになっていて、風を通しながら吸血昆虫から本体内を守っています。

天井のラインには自由にスライドすることができるメッシュのポケットがついているので、夜に携帯をモバイルバッテリーと一緒に突っ込んだりしておけます。他にプラスチック製の小さなカラビナが2個ぶら下がっていますがこれは使いづらいので、僕はアルミのカラビナやS字フックを追加して、靴を吊り下げたりするために使っています。

このラインはハンモックの全ての重さを支えているラインなので、人がぶら下がっても大丈夫な強度があります。ハンモックは宙吊りで床が不安定なので、寝ている状態から体を起こすのにこのラインを掴んで体を起こします。

正しい寝方。ラインの軸に対してまっすぐ寝るのではなく、少し斜めに寝ると収まりが良いです。ショックコードで本体の内部が広くなるように左右非対称に外側へ引っ張っているのですが、その広がりを頭から足の先を収めるために使うという感じ。
自分の体重で背面の布の形が決まるので、面圧も綺麗に分散されて寝心地は抜群に良いです。先にも書きましたが、夏場はマットが不要。寒い季節は背中越しに外気の冷たさを感じてしまうので、シュラフの中にマットを突っ込んで、マットがずれないようにして寝ています。純正オプションで、ハンモック内のリングにフックを固定するタイプの断熱シートが売られていますが、どうも日本国内の扱いはないようです。
寝返りははうてません。腹を下にうつぶせ寝すると海老反りになってしまいます。

人が入っている状態を外から。何だろう?と思いはしても、まさか人が一人転がっているとは思わない大きさでしょう。外から中は見えづらいですが、中から外はよく見えます。

少し角度を変えると、完全に中は見えません。

フライシートを取り外してみました。普段はこういう使い方をしませんが、風が強い日にフライがバタつくので外したところ、なんと目の前に天の川が横たわっているのを眺めなら寝られる!ということがありました。

さて、ここからはオプション品のヘックスフライという大きなフライシートをとりつけてみた話。

標準のフライシートは上からの雨にはそれなりに強いのですが、横殴りの雨の場合どうしてもキャビン内に雨水が入りこんできてしまいます。ヘックスフライはとても大きなフライシートで、それを防ぎます。

うん、これは心強い大きさ。

でもこのサイズだと「さりげなく宿泊」というのは難しい。テント泊しているような圧迫感がありますね。

これだけのサイズがあれば屋根下で調理や食事など、作業もいろいろ捗りそうです。

標準フライシートとの付け替えは、このフックを外すだけ。

6角形の全ての角に長めのラインがあらかじめついていて、さらにそれを収納する返しのついたポケットもある親切設計。

さすがにヘックスフライをとりつけたままスネークスキンに収納することは難しい‥でも、無理にこれに収納してもともとの収納袋へ入れる必要もないわけで、この程度収納して別の袋に突っ込んで持っていけば、設営のスピードは損なわれません。

標準のフライシートは綺麗にスネークスキンに収まります。撤収はここからラインの両端をカラビナ&リングから外して、折り曲げて袋につめるだけ。ポールを外したり生地をたたんだりという作業がありませんから、あっという間に撤収ができます。

Expeditionの収納袋とヘックスフライの収納袋。ハンモックの袋はパンパンですが、ヘックスフライの収納はゆとりがあります。ヘックスフライはハンモックに取り付けて使うだけでなく、ポールも用意してタープがわりに持ち歩いて使うというのもアリです。

うちにはもう1個、Backpacker A-sym Classic(左)があります。見た目では大して違わないように見えますが、バイクのツーリングで持ち出そうという時にはこのちょっとした大きさが結構な違いに感じます。Backpackerは生地が薄く、ラインも細いので耐荷重が若干低いのですが、使い勝手や寝心地はExpeditionと変わりなく、ツーリング中に残念に思ったことは一度もありません。オススメですが、ちょっとお値段高め。

ペグ。ペグが付属していたかどうか覚えていませんが、僕はアルミ製の折れや曲げに強いタイプを使っています。標準のフライを使う場合で4本のペグが必要ですが、フライのラインをバイクにくくりつけるなどすればペグを使わないということもあります。

以下、使用例のギャラリーです。これは長崎、Backpacker。

手持ちのハンモックを両方吊ってみたところ。

宮島野宿。Expedition。

宮島野宿。Backpacker。

Expeditionに子どもが二人寝ているところ。

生月島。雨が予想されるときはこういう東屋に吊っておくと安心です。

宮島野宿。Backpacker。

見近島キャンプ場。Expedition。こうしてみると、使い分けのポリシーは特にないみたいです。

キャンプで使う使わないは別にして、車に放り込んで常備しておけば、非常の際にも足を伸ばして寝られる空間を確保できるという安心感はあります。という理由でうちは2種類、常に車載しています。

2 Comments

tonamigon

ナイス記事ですねー
設置自体は極簡単ですが、設置する場所を求めてさまようことが多いので、その辺のコツもあればご教示いただきたく。

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tsugataku

>tonamigon君
どうもありがとう。確かにギリギリまで走ってしまって最終的に設置場所に困る‥みたいなことに何度か陥りました(大抵なんとかなってるけれど)。初めてのツーリング先だとどうしているかなぁ‥思い返してみても結構行き当たりばったりなように思います。
吊れるポールの間隔を頭に思い浮かべて宿営地を物色する視線で午後は走る、くらいしか思い浮かばないよ。

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