GROM 5速クロスミッション

大作業になるので、ガレージ片付けました。

GROMは時速0km/hから通走行するまでの速度域を4速ミッションでカバーしています。これを5速にすれば各ギア間の差が詰まってシフトチェンジした際の回転差が縮まりますから、例えば加速時にシフトアップしてパワーバンドから外れた回転域からモサモサと加速するということも少なくなります。

これ、ジムカーナ用のGROMに5速クロスミッションを入れる際に検討するために作った表。ノーマルに比べて武川やキタコの5速クロスミッションはギア間が狭いのがよく分かります。ノーマルのギア比では1速と2速の間が非常に広いので、ジムカーナで2速にシフトアップをするとしばらく加速感がない状態になってしまう、という状態を補うために、武川の1-2速間の狭いミッションを入れてジムカーナ用マシンの問題を解決しました。

前回の交換作業はこちら。今回よりも丁寧に記事を書いています。
GROM ミッション換装(前編)
GROM ミッション換装(後編)

今回ツーリング用GROMにクロスミッションを入れようと思ったのは、先日の九州ツーリングで信号のない道をだらだらと走り回って居る際、ノーマルの2〜4速のなんというかガコンガコンしたシフトが気になってしまったからです。もっとエンジンが回りきってうるさくならないような回転域で密に繋いでいければ余計なことに気を取られずに走ることに専念できるのに‥とツーリングを終える頃考えていました。

5速クロスミッションなんて、知らなきゃ入れなくても済むと思います。でもジムカーナ用のマシンに入れてみて、通常の走行でもシフトチェンジに違和感のない自然さを感じていたので、この先ツーリングにもう1台をじゃんじゃん持ち出すんだったら入れておいても良いな、と思い立ってツーリングマシンにもクロスミッションを入れることにしました。今回も武川のTAF5速クロスミッションです。

前回冬休みの丸2日を使って交換しました。こんな初夏のオンシーズンの週末を2日も潰してパーツ交換というのもどうかと思いましたが、たまたま半日出勤と子どもの運動会という出かけることもできない週末を迎えたのでその空き時間を使って交換にチャレンジ。

金曜日の夜8時くらいから作業開始です。ジェネレーターカバー側のパーツを黙々と外していきます。カバーを止めているボルトのうち、上側の2本は短いという点に注意。

続いてクラッチカバー側。こちら側は以前クランクシャフトのウッドラフキーを無くしてしまいました。簡単にポロリと取れるので、プライマリーギアを外した際に必ずきちんと抜き取るようにしないとどこかへ行ってしまいます。ノックピンも脱落しやすいので、外したカバーにきちんと差し込んでおくか外しておくのを忘れずに。

シリンダーを外してカムチェーンガイドローラーの状態の確認。真ん中の山が削れてガイドローラーじゃなくてただのローラーになり下がります。もうダメかも‥注文しておこう。

オイルポンプ、外さなくても作業上問題なさそうなのですが、ミッションの組み替えはエンジンを降ろしてこちらの面を下側にして台に載せて作業するので、出っ張りになるポンプがない方が作業しやすいと思って外しました。オイルポンプを回しているクランクシャフト側のギアも外した際、ウッドラフキーとまではいきませんが細いピンがシャフトに刺さっているので、抜け落ちないか注意。

エンジンはフレームに3本のハンガーボルトで止められています。一番下のボルトを引き抜くのに、バックステップ化してある僕の車体では、ステップホルダを回転させて逃げをつくらないとまっすぐ引き抜くことができない状態でした。

クランクケースだけになったエンジンがどの程度の重さか前回の作業で分かっていたので、それほど緊張することもなく、一応念のため底を箱とジャッキで支えてエンジンを降ろしました。

まな板の鯉。いや、作業台のクランクケース。

ここで、5速クロスミッションのキットにはシリンダーとケースの間のガスケットが付属していないことに気づきました。組み上げ作業はお預けになるのか‥とストックしてあるパーツを探して見たら、ガスケット発見。もう買ったことも忘れるくらい前に買っていたんでしょう。いろいろありすぎてとても長い付き合いに感じます、GROM。

以前と同様、折りたたみ式の作業台の天板を少し開いて、そこにケース右側に飛び出しているクランクシャフトやメインシャフトを挟み込んでの作業。こうすればネジ類を外す作業をしていてもケースが供回することもありません。

では、割ります。

パカーン。カウンターシャフトが蓋になるケースから抜けにくくてコンコン叩きながらゆっくり抜きました。

初日夜はここまで。2時間くらいの作業。

2日目朝。左が外したノーマルミッション。右が今回インストールする5速クロスミッションのキットを箱から出したもの。

前回、5速にするのにギアが増えるのにギアそのものの幅は狭く感じなかったなあ、と不思議に思っていました。今回メインシャフトのギアを比べてみると、ギアの幅は違いありませんが、ギア間の噛み合うパーツがノーマルに比べてクロスミッションは半分くらいの幅になっているのが分かりました。少しスッキリしたわ。というか、これで大丈夫なのかと少し不安になったわ。

そのままポン付け、というキットではなく、ノーマルのミッションからブッシュとシフトフォークを外して流用するための作業を挟みます。付属の白黒コピーのマニュアルには本当に必要最低限の情報しか掲載されていませんので、あれがこーなって、これがあーなって‥と知能指数が試されます。蓋を閉めて動作がおかしいとかいうことになったら面倒臭いので、ここは丁寧に一つひとつ確認しながらの作業です。

ここで作業中断。出勤。

昼過ぎに帰ってきて作業再開。

GROMの心臓部をながめながら、ちょっとうっとり。もう開けることもないだろうと思うので、サインしておきました。前回ギザギザのカウンターシャフトの先端で蓋側のオイルシールを破損してしまったので、今回は慎重にシャフト先端部を養生して慎重に蓋を閉じました。

シフト関係のパーツを先に組んでおいて、エンジンを載せます。この状態で、片手でエンジンを持ち上げてもう一方の手でハンガーボルトを挿せる、くらいのエンジンの重さ。女子だとジャッキアップしないと難しいかも。

エンジンさえ載ってしまえばあとは普段の腰上作業。外した時と同様に黙々パーツを組み付けていきます。

エンジン始動!ペコペコペコペコ‥と大爆音!エキパイ付けるの忘れていました。

さて、ギアを入れて‥とクラッチを握ったら、あれ、スカスカ。クラッチカバーを開け直してクラッチの状態を確認すると‥

あれ?折れてる。心も折れた。

クラッチスプリングのマウント部、以前NSRでも折ったことがあるのですが、僕の作業が根本的に間違っているのかと不安になってしまいます。この時点で土曜の夕方で、バイク屋さんに部品は注文できましたが、パーツが届くのは早くても週明け。

エンジンオイルを抜く手間を惜しんで天井から吊って左側に倒しての作業だったので‥数日このまま放置。散らかしてしまった工具片付けるか‥。

12 Comments

つがたく

>カントク
工具ったって、KTCのソケットで力が均等になるように閉めていっているだけなんですけれど‥このあたりのアルミの鋳造パーツ、どうも性に合わない感じがします。

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カントク

以前 NSRの時は なんて危険な工具だろうと
感心した ものでしたがw
今回は トルクレンチ で?

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中島

お忙しい所お疲れ様です
教えて下さい!
タケガワの4速と5速は
かなり近いみたいですが
4速と5速の違いは格段に
実感出来るものなんでしょうか?
キタコにするかタケガワに
するか悩んでおります
それとたまにギア抜けするように
なったんですがGクラフトの
シフトガッチリ君は必要でしょうか?
よろしくお願いします。

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つがたく

>カントク
NSRの時はストッパーとして利用して負荷のかかることをしてしまったのが原因だと思うのですが、今回は通常通りな作業に思うのですが‥。次、丁寧に作業してみます。

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つがたく

>中島さん
交換直後の感想は、4速で走っていてシフトアップすると5速に入って、「あれ、まだ上があったんだ」という感じでした。確かに近いです。ギア比をみるとノーマルのトップギアと5速が同じなので、実際は慣れてくると4速の上があるというよりは5速に近い4速があるという感じです。そこに格段の違いが感じられないところがクロスの良いところじゃないかと思います。
キタコさんの上の方で均等に密な感じなのは、僕はクロスミッションに関しては経験が浅いので正しいのか分かりませんが、ローギアが下げられているところから見ても2次減速で全体をロングに振って、走り出したら高回転で3速4速5速で走り続けるような用途‥要するにレース向けに振られているセットなんじゃないかというイメージです。1速2速が離れ具合もノーマルとほぼ一緒なので1速2速の切り替え時のメリットはあまりないでしょう。キタコさんのクロスミッションはずっとシフトダウンせずに走り続けられるような道なら3・4・5速の密な感じからよりクロスらしい感じが出そうですが、信号停止などが多い街乗りなら全体的に均してある武川のクロスの方が向いているのではないか、とギア比だけ見ているとそう思います。まぁ、交換して走り出してしまえば大した違いじゃないのかもしれませんけれど。
シフトガッチリ君は使ったことがないので分かりません。

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hana

初めまして。hanaと申します。千葉県に住んでいます。
GROM2014年式に乗っています.
5速化に向けてDIYで組み込んでいるところですが、つまづいてしまって・・・
ご教授ください。
現在、ミッションを組み込んでミッションケースを閉じたところなのですが
ミッションが各ギアでスムーズにまわることを確認してくださいと
取説にあるのですが、具体的な確認の仕方を教えてください。
ドラムをぐるぐるまわすと1~5速に切り替わる?
5速まで言ったら戻しは??
すみません。よろしくお願いします。

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tsugataku

>hanaさん
初めまして。GW期間中ツーリングに出ていて返信遅れました。
僕もその表記についてはよくわからなかった口ですが、僕の経験からするとドラムを手で回すのはちょっと重いというか硬いので、シフトのリンケージを組んだところでシフトペダルを操作して、シフト操作がスムーズに上げ下げできるか確認しろと言うことだと思います。
ただ、ミッション側のシフトフォークとドラムの接点にモリブデングリスなりをたっぷり塗り込んで潤滑をよくしておかないと、組んだ初めは結構ギクシャクした硬い動きになりますし、組み上げて走り出しても最初しばらくはシフトのフィーリングが今ひとつだと思います。僕は2台組みましたが、いずれもなぜか最初のうちシフトダウンが今ひとつサクっと入らずに困りました。走っていくうちに馴染んできましたけれど。

5速までいったら戻りは?という件に関して、5速までいったら、逆回しして4速側に回して戻していくしかありません。あ、どうなんだろう、通常は5速までいくとアームの爪がピンに引っかからなくなることで次の(6速へ相当する側への)回転ができませんが、指で無理やり回したら回るのかな?回っても意味がないので4速側へリターンで良いと思います。

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hana

GW中にすみません。返信ありがとうございます。

実は最初に一度ミッションケースを閉じてドラムを回してみたのですが、
そこそこ渋くて、こんなんでよいのだろうか・・・・。
腰上組んでしまってからだとめんどうだし・・・
ということで、また、ミッションケースを開けて、取説を確認しながら
組み込んで、また、ミッションケースを閉じて、まだ、渋い・・・
といった感じで、不安になり数ヶ月作業がストップ中です。

それで、今回、重い腰を上げたところです。

だいぶ忘れてるので、サービスマニュアル、パーツリスト、武川取説、
取り外し時の写真、ネットの情報が頼りです。

ドラムは組み込んだ初期は、渋めということを聞いて少し安心しました。
エンジンオイルもドラムの表面に付いてるだけですし。
モリブリデングリスをドラムにも塗れば良かったですね。
(ミッションケースは閉じてしまいました・・・)
ベアリングには塗ったのですが・・・

オイルシールの取り付けもオイルシールが破れたりして純正部品を
注文したり少し苦戦しました。

あと、わからないのが、シリンダーとピストンを組むときのセンターリング
がわからないです。

会社でモンキーをボアアップしてる方に聞いたら、ピストンを上とか下に動かし
ながらある程度スムーズにまわるところで4本のボルトでシリンダーを固定する
みたいなことを聞きました。

ネットで検索すると、一番良い方法は、シリンダー、ピストンが垂直になるように
して(エンジン本体を車体から外して)ピストンを少し上下に動かして、自然に
あったところで4本のボルトで締めると良い・・・みたいなことも目にしました。

モンキーの方に言われたのが、ピストンを上下に動かしてセンターリングする
際、ガスケットがエンジンオイルで濡れると良くないみたいなことを
言ってましたが、どうなのかわからないです。

長文ですみません。

暑くなってくると作業がしづらくなるので、夏までに組み込んで試走したい
と思っています。

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tsugataku

ドラムの潤滑も、走っていればオイルまみれになるところですから大丈夫なんだとは思うんですけれどね。ピストンのセンタリングとか、全然気にしてませんよ‥クランク回してピストンがなじむようにはしていますけれど、結局シリンダを固定しているのはヘッドのナットですから、やるならヘッドまで仮止めして、プラグを抜いた状態でクランクを何回か回してなじませてから本締めすると良いかと思います。
ガスケットがオイルに濡れるのも気にしていません(敗れていなければ数回使いまわししていますし‥)。新品を使う際、モリブデングリスを薄く塗布しておくと、次回破れずにきれいにはがれるのでそのようにしています。
暑くなるとやる気萎えますよね、夏までに頑張ってくださいね!

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hana

ありがとうございます。がんばって組んでみます。
また、つまづいたら教えてくださいませ。

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hana

こんにちは。

また、つまづいてしまってご教授ください。

前回から作業は進みまして、残すところ・・・バルブのクリアランス調整を
すればエンジン本体は組み込み完了、スロットルボディやカウルを付ければ
走れる状態まできました。

わからないところは、バルブのクリアランス調整の確認方法です。

クリアランスは、吸気、排気ともすきまゲージで測定して、調整、ロックナット
の締め込みはできました。

取説にフライホイールを2回転回してクリアランスが変化してないことを
確認してください・・・とありますがフライホイールが1回転ちょっと回した
ところで、ヘッド側でカツっと当たるような感触があり2回転まわせません。

カムは、SP武川のハイカム(eステージボアアップキット付属)で、
デコンプは純正から移植しました。

フライホイールのTマークとヘッドの〇マークは合わせました。
圧縮上死点と排気上死点で間違えているのかも・・・と思いましたが、
上記の位置で吸気、排気バルブともカタカタ動く(フリー状態)ので、
間違っていないと思います。

あと、合わせマークの手前からフライホイールを回すと
プラグの穴に指をあてて圧縮が漏れてきたのを確認できてから
排気バルブが動いているので、圧縮上死点は間違っていないと
思いますが、ヘッドに「カツ」と当たる感触が気になります。

このまま、強引にフライホイールを回せば2回転回せるものなのかが
わからないです。
武川のカムは初期は渋いものなのでしょうか?

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